和食のプロを超速養成! オンラインで会席料理が学べる『和食プロネット』です。
この記事では、和食プロネットの有料会員様向けに配信しているレッスン動画の一部をお見せします。
今回はレッスンの40回目、「炊き海老芋の東寺揚げ 西京味噌田楽 海老芋について 田楽について 東寺の名称について 調理のポイント レシピ 材料の説明 海老芋の下準備 田楽味噌作り 揚げ方 盛り付け」の動画です。
冬の野菜料理として炊き海老芋の東寺揚げ西京味噌田楽を説明していきます。
この料理は私のオリジナル料理で考案は2021年、 そして2022年の1月からゆう月で提供を始めている、 比較的新しい料理です。
極限まで芋を柔らかくする調理法、そして表面と中の食感の対比が特徴的です。
それでは素材や歴史ポイントから学んでいきましょう。
海老芋はその曲がった形状と表面の縞模様が 海老に似ていることから名前がつけられていますが、里芋の一種です。
現在海老芋は京の伝統野菜、京のブランド産品に指定されています。
みなさんがよく聞くところの京野菜です。
11月から2月ごろに流通し、多くは関西で消費されています。
海老芋を選ぶときは、しっかりと大きく太いもので、できれば土付きで売られているもの、皮についてる蓑毛と呼ばれる細いが生えていて乾燥していないものを選ぶといいでしょう。
海老芋は主菜としても存在感のある素材で、煮ても焼いても揚げても様々な調理法が可能です。
また、いもそのままでも潰してペースト状でも調理のできる使いやすい素材なので、今回のレシピ以外にも様々な料理に挑戦してみましょう。
現在は焼いたり揚げたりした食材に練った味噌を塗る料理を、田楽と呼ぶようになっています。
ですが、その名前の由来は伝統芸能で、豆腐に串を刺した形が、室町時代に白い袴を履き高い竿に掴まって踊る、田楽法師の姿に似ていることからついたとされています。
今回の料理は湯葉の衣を活かすために上には塗らずに、器に敷いて仕上げます。
日本料理には地名などが料理名になることが多くあり、若狭焼き、信州蒸し、丹波蒸し、博多揚げなどがよく知られています。
それぞれはぜひ調べてみてください。
地名以外にも素材そのものの名前を当てずに 施設、関連物、人物を当てて献立に趣を出すこともあります。
そして今回の東寺揚げの東寺ですが、銀杏や百合根を湯葉で包んだ東寺湯葉が有名で、湯葉を使った料理全般に東寺という名前が当てられます。
今回は湯葉を衣にして揚げていますので東寺揚げと名付けています。
この料理の最大のポイントは動画では分かりにくいですが、口に入れた時に分かる驚くほどの柔らかさです。
そのためにした準備でしっかりと加熱して芋を柔らかく仕上げます。
動画ではそれぞれを調理する際のポイントやコツを丁寧に解説しています。
海老芋は、通常なら六方にむいて、下茹でしてから出汁で炊いて味を含ませますが、しっかり柔らかくなるまで炊くと煮崩れしてしまうため、皮付きのまま調理し、茹で、芋同士が当たって煮崩れしないようバットに並べて蒸します。
そしてそのまま出汁を張って蒸すことで、一切芋同士が当たらないように味を含ませることができます。
こうして本来なら煮崩れしてしまうほどの柔らかさまで熱を加えることができます。
海老芋を蒸している間に田楽味噌を作りましょう。
田楽味噌は白味噌でも赤味噌でも作ることができ、味噌に卵黄、砂糖、みりん、お酒を混ぜて加熱しながら練ってて作ります。
白味噌で作ったものは玉味噌といい、これをベースに、お酢を加えることで酢味噌となり、木の芽を一緒に練ることで木の芽味噌になったりし、様々な料理に応用できます。
覚えておくと役に立つので、動画でしっかりと学んでいきましょう。
海老芋の表面に打粉をして断面にだけ天ぷら衣をつけ、そこに乾燥ゆばをつけて、170℃に温めた油に入れて揚げていきます。
最後は盛りつけ。
揚げた海老芋を半分にカットします。
浅い鉢状の器を用意して田楽味噌を中央に入れて広げ、海老芋を中央に盛ります 。
そして獅子唐、クレソンを添えます 。
仕上げにおろし金で柚子の皮をすってふりかけたら完成です。
料理にはいい意味で裏切られたと思わせるいわゆる驚きというものが重要です。
また食感において驚きがあると非常にその効果を発揮します。
今回の料理はそう言った意味では非常にその驚きを与えることがでる一品です。
何よりもこの料理を初めて作って試食した時に私自身が驚いたぐらいです。
見た目には一見固そうな食べ応えのある料理ですが、もちろん表面はカリッと揚がっているのですが、 中の芋は芋そのままとは思えないぐらいの柔らかさに仕上がります。
海老芋はなかなか手に入りにくいですがぜひ挑戦してみてください。
会席料理大学 和食プロネットについて
和食プロネットは、プロの和食料理人を目指す人のための定額制技能習得システムです。
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会席料理大学和食プロネット代表 兼 料亭 ゆう月 会席料理人
通山 直人 (とおやま なおと)
1979年京都府福知山市生まれ
2002年 大学在学中にアルバイトでホテルの調理場へ
2002年 卒業と同時に正社員として和食部門で勤務開始
2005年 料理長として料亭 ゆう月を営業開始
2014年 生け花を始め店内のプロデュースを開始
2016年 サイト・SNS・パンフレットの写真撮影を開始
2019年 動画制作・YouTubeチャンネル本格運用開始
料亭 ゆう月
京都府綾部市にある完全予約制の会席料理店です。
公式サイト https://www.ioriyuzuki.com
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